◆2015.6.3

★梅雨入り前の夕焼け

 久しぶりに雨が朝から降っていました。近畿、中国、四国では梅雨入りしたようです。関東も間もなく梅雨入りですね。午後には雨はやんで蒸し暑くなり、夕方には夕焼けが西の空に広がりました。私の経験では、雨が夕方近くに上がって太陽が出てきて、蒸して雲がそこそこあるとき、夕焼け空になります。今の時期にはオレンジ色の濃い夕焼けであり、秋にはマゼンタの紫がかった夕焼けになる感じです。とにかく自然が描いてくれる壮大な金色の絵画は人の心を癒してくれます。(EOS 5D3)

 ところで、自然といえば、最近では箱根や口永良部島など地震や火山の噴火で日本人はずっと悩まされていますね。これはもちろん大変なことではあるのですが、相手が自然である以上受け入れるしかなく、事後の対処を迅速、的確に行うかに重点を置いて政治は動くしかないですね。やはり、問題は人災です。日本年金機構のサイバー攻撃によるデータ漏れ事件は今年の10月から具体的に始まる「マイナンバー制度」に衝撃をもたらす結果となりました。いくらネットから遮断された環境で処理されるといっても、具体的に運用がされるときには職場の年末調整でもアルバイトでも何でもマイナンバーが頻繁に飛び交うことになるので、マイナンバーと個人情報を連結させた情報がサイバー攻撃を受けるのは素人が考えても自明の理でしょう。
 現在の時点で政府は、マイナンバー制度は、面倒な手続きが簡単、正確に早くなる、とか、給付金の不正受給を防止するとかしか言ってませんが、そんな「つまらない便利さ」が最終の目的で莫大な税金を使ってシステムを構築するわけがありませんよね。まずは金融機関の個人口座には全国民のマイナンバーを付番させ、名寄せを確立させるのが近い将来の目標でしょう。その先は、高額預金者への年金カット、医療給付の個人負担アップなど国の社会保障費削減に「貢献」することになるのでしょう。しかし、とんでもない金持ちの脱税者と周到なテロリストはそんな日本の口座に金を預けるわけはなく、他の逃れる手段を見い出し、日本からお金が流出する結果を招くだけです。中途半端に金を持っている善人の中高年から株式等への金の流れを促進させる手段になっていくはずです。銀行の定期預金の金利はずっと上がることはないですからね。そして、個人情報が漏れ、悪用されるのは、アメリカなど情報先進国が経験済みです。システムをつくっているのが人間である以上、必ず突破されます。日本はまだまだ情報セキュリティの後進国ですから。システムは立派でも末端の人間が愚かでは何にもなりません。
 さらに懸念されるのは、政府、公安による個人の行動監視をより把握しやすくなることでしょう。さまざまなビッグデータとリンクさせれば、個人の行動と金の動きはガラス張りの世界になります。それももちろんハッカーも見ているわけですけどね。恐ろしい世界が始まります。もっとも、そのハッカーたちにマイナンバーシステムを総攻撃して陳腐化してもらい、廃止に追い込むのも一般ピープルとしては選択肢のひとつになるかもしれません(笑)。
 
 

赤々と 燃えていく空 梅雨の前

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