◆2015.9.12

★災禍

 今朝の地震に飛び起き、「今度は地震か」と一瞬動揺しました。今回の豪雨、地元では大きな被害はありませんでした。しかし、一昨日、10日の鬼怒川氾濫の状況を映し出すテレビの生放送を見ていて、いろいろなことを考えました。先ずは被災した方々、現在も取り残されている方々の救助、救援を願うばかりです。4年半前の3.11、2年前の大島、昨年の広島の教訓はどこまで生かされていたのでしょうか。「想定外」という言葉が飛び交っていたあの東日本大震災、福島第一原発事故。自然災害は地球温暖化の影響とともに、この日本列島にも容赦なく、絶え間なく、しかもパワーを増加させて、襲ってきます。今回のダブル台風の影響による、関東南部から東北へかけて細長く伸びる豪雨の帯がとどまったまま、多くの被害をもたらしました。地震、津波、台風、火山は日本の災害のつきものです。避けることは困難です。予測はだんだん精度が上がってきて、気象庁の発する情報も「過去に経験のない」「50年に一度の」「命を守る行動」といった緊急、切迫した表現を用いて、被災回避への判断を強く促すようになりました。しかし、それでも災害は起きてしまうと多くの被災者が発生します。自治体による防災無線やインターネット情報も大した役に立ちません。今回の鬼怒川堤防決壊は国交省のシミュレーションがあったといいますが、生かされていません。特に高齢者や病人は自ら情報を得ることも避難することもできません。タイムライン(災害時の行動計画)が注目を浴びていますが、自治体ばかりでなく、会社や病院単位、自治会、町会単位のタイムラインや家族単位のタイムラインも必要かもしれません。情報を得たら、的確に行動に移せるよう、半年ごとぐらいに訓練して行動力を身につけられるのが理想でしょうか。情報、計画、行動、柔軟な判断が何ごとにおいても必要ですね。「想定外」というのは「見通しが甘かった」ことであり、もう、言い訳にはなりません。実際に起きた災害対応の蓄積をすばやく生かせる災害ごと、地域ごとのシステム構築が急がれます。(EOS 5D3)

今日の空は美しかった
横浜市瀬谷区の旧米軍上瀬谷通信隊付近

通信隊に隣接する県営細谷戸団地

現在は日本に返還され、跡地利用が検討されている
看板は米軍施設時代の名残りだ

鬼怒川堤防決壊現場と救助の様子を伝える10日の生中継画面より
自衛隊はもはや海外へ戦争に行くヒマはないだろう

忘れ得ず 再び起きる 災禍なり

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