2016年08月15日

日常の空

 連日、リオ・オリンピックのテレビ画面に一喜一憂していることでしょうか。人がお祭り騒ぎしているときに、どうもいっしょに乗れないつまらない人間です。選手や関係者がその一生を懸けて、名誉や付随するものを得んがために、戦っていることを称えたいとは思います。
 ただ、このオリンピック期間には、広島・長崎の原爆忌、今日の終戦の日があります。昨年が戦後70年という節目であったこともあり、多くの注目が集まりましたが、今年はオリンピックの歓声に掻き消されたような報道の扱いでした。正午の黙とうの時間こそ今回は飛ぶことはありませんでしたが、厚木基地に離発着する米軍の空母艦載機は終日、終戦の日の空にいつものごとく、爆音を轟かせていたのでした。
 天皇陛下は戦没者追悼式で昨年に続き、「過去を顧み、深い反省とともに」と「反省」という文言を用いました。天皇だけに「反省」を言わせる現政府には、反省がまだ足りないのではないでしょうか。生前退位を明確に表明した天皇と改憲志向の安倍政権について、私たち国民はもっと議論を広く深くしていかねばならないと感じました。(EOS 5D3)

雲が覆いかぶさる空を艦載機は飛んでいく

密集した住宅街の中に基地がずっとある

この夏も 御霊(みたま)と言いし 総理あり