2016年09月21日

日常の再開

 昨日の午前中まで右の人工膝関節の置換手術のため入院していました。左の人工股関節の置換手術に続き、2回目の経験となりました。ひょっとするとまだやる必要が出て来るかもしれません。さすがに、もうこれ以上自分の体の中に金属やプラスチックを入れるのには抵抗があります。
 2つの人工関節で1キログラム近くになるはずです。股と膝と、部位は違いますが2度目のことなので、同じ病院でもあり勝手はわかっていましたから、初回ほどには不安感はなく、かなり落ち着いていたと思います。それでも全身麻酔をかけられ、知らない間に色々と手術を施され、レントゲンを撮られ、気が付けば病室に戻っている感じというのは、気持ちがいいものではありません。名前を呼ばれ、うつろな頭で答えると、「うまく入りましたよ」とかの声が近いのか遠いのかわからないところで聞こえてきます。生きていた、と先ず感じたのが本音です。
 手術日が決まってからは、前回もそうでしたが、「尊厳死宣言書」を書き、銀行への委任状も作成しておきました。あっさり死んでしまえば、それまでですが、中途半端に意識不明状態になった場合のことを考えて家族へ対する最低限のリスク管理で安心していたいという気持ちでした。
 しかし、うつろな頭が少しずつしっかりしてくると、手術した傷口周辺に痛みが麻酔が消えかかるとともに増してきます。いずれにしろ、「やっぱり、生きていた。多分、頭も従前並みのようだ」そう感じることができました。
 一睡もできぬ地獄のような手術当日を乗り越え、翌日からは尿道カテーテルも抜かれ、四足の歩行器を使って病室のトイレに行くことができ、ほっとしました。さらにその翌日からは階下のリハビリ室でマッサージと平行棒や2本杖を使った歩行訓練を退院の前日まで繰り返します。
 通常、この病院では膝関節は術後翌日から数えて7日目が退院となります。股関節は現在では、3日目から5日目というスピード退院です。この病院は股関節が主で、膝関節は少し行う人工関節専門病院ということで、傷口を極力小さくして手術することで早く退院できることが全国的に評判となっており、患者さんも全国からやってきます。(前回ダイアリーのページ
 そして、姪っ子に私の車で妻とともに迎えに来てもらい、昨日、退院の運びとなりました。わずか10日ぶりの我が家ですが、やはりほっとできます。退院は早いですが、これからは自主的にリハビリを行い、筋力回復と杖2本から1本、ゼロとしていくことになります。
 最低2ケ月は車は運転できないため、乗れることを目指してがんばります。完全に馴染むまでには、半年から1年はかかると言われており、じっくり取り組むしかありません。当たり前の日常を送られることがいかに貴重なことか、また改めて思い知る日々となりました。(PowerShot S100,EOS 5D3)

手術した右足が3割増しに腫れ上がり、熱を帯びる
百均の「氷嚢(ひょうのう)」が優れものだ
冷蔵庫の氷を入れて使う

入院し ふつうの暮らし 待ちに待つ