2017年01月25日

鎌倉荏柄天神社の筆供養

 鎌倉に出かけ撮影するのは、ちょうど1年ぶりのことです。鎌倉で唯一の天神さま、荏柄天神社に参りました。ここは初天神の今日、筆供養が営まれることで知られています。昨年は筆供養のことを知らず2日後に来て失敗しました。その後足がだんだん悪くなり、遠くへ出かけることもままなりませんでしたが、術後は体調もよく、復帰後の鎌倉撮影はこの初天神参りと決めており、楽しみにしていました。昨年同様、近くの鎌倉宮横の公営駐車場に車を停め、歩いて行きました。神社の階段がかなり厄介でしたが、杖を突きながらのぼるお年寄りもおり、手摺りに掴まりながら私も何とかのぼりました。
 筆供養は神職はじめ関係者が社殿で榊などを捧げた後、社殿前に置かれた焚き上げ用の器に予め盛られた使い古された筆の山に禰宜と思われる神職により、火が点けられます。筆はほとんど乾燥した竹でできているため、よく燃えます。供養のために納められた筆を次々と器の周囲を回りながらくべていきます。おそらく書道や文筆にかかわる仕事をしている関係者も続きます。そして、私のようなカメラマンが大勢取り囲んでその様子を撮りまくります(笑)。今日はよくばらずここで仕舞いにし、駐車場近くの鎌倉宮に寄りお参りし、手術の無事の報告と今後の健康を祈って帰路に就きました。(EOS 5D3)

 また、本題から外れる話題でも・・・。稀勢の里が横綱になることが正式に決まりましたね。日本人として19年ぶりの横綱だ、ということがマスコミで大きく取り上げられています。「日本人」ということをことさら強調することには、やはり「違和感」を覚えざるを得ません。そこにほとんど無邪気な喜びを表現しているだけにすぎないことが、かえって深刻な外国人横綱・力士への差別意識が底辺に流れていることを感じざるを得ません。モンゴル勢が横綱を独占してきたことを思うと感慨無量なのでしょうが、「日本人」だからではなく、稀勢の里個人がやっと奮闘努力の結果が実ったことだけを言えばいいはずです。あからさまに白人以外を差別視するトランプ大統領は論外ですが、「日本人横綱」を言う日本のマスコミは程度の差はあれ、人種差別を増長させているトランプと同じではないか、と思うわけです。

神職の代表によって筆に火が入る

先ずはこの階段を上る必要がある
高齢の人がほとんどで私も頑張ってのぼるしかない

火入れが始まる前、専用に作製されたのか銅の器に古い筆が盛られている

社殿での儀式が済み、筆の前に集まる

恭しく供養の筆を掲げる

禰宜が火を入れ、筆を次々と投じていく
若い神職は禰宜の袂を引っ張り焦げぬようにしている

ひととおり関係者の筆供養が済むと若い神職の人が他の筆を入れていく

火を焚くというのは、どこか神聖な気持ちになるものだ

中には若い人も筆供養に来ていた

まだ使えそうな筆もありそうだが、1年に一度は納めたいのだろう

なぜか鎌倉武士のなりをした人も・・・

かなり火も治まってきた

社殿の前の白梅

そして、紅梅がある

手水舎にも天神さまの梅が・・・

この梅のデザインが好きだ

筆供養 梅もほころぶ 初天神