2017年10月23日

ふたつの台風一過

 10月の下旬にもなって伊勢湾台風並みの超大型の台風21号が関東を直撃した。折しも昨日、日曜日は衆議院総選挙の投開票日。安倍総理による奇襲的解散とそれに俊敏に反応し、希望の党を立ち上げた小池さんと彼女を取り巻く野党が目まぐるしく荒れ狂った台風のような日々であった。しかし、ふたつの台風は一部に被害をもたらしたものの大きなダメージを与えることなく、過ぎ去ってしまったのだ。そして、暴風雨明けの午前中はみるみる雲は流れ去り、台風一過の清々しい秋空となった。
 自民党は改選前と同じ議席数を確保し、定数10減のため、実質増という大勝利を収めたわけだ。小池さんの一人芝居に終わった感があり、どさくさに誕生した民進党左派系の立憲民主党が漁夫の利を得た恰好になった。今後は、憲法改正が自民党以外のどの政党や無所属議員を巻き込んで、発議していくかが焦点となっていくだろう。公明党が納得できるものなら9条改正は先送りになる可能性もある。公明党の存在をおろそかにできない自民党は希望の党の9条改憲組と手を握ることもあるだろう。いずれにしても、憲法改正は着手される動きが高まり、内容に向かっていくことになる。安倍さんが掲げた消費増税分の使い道云々は、増税するかどうかも含め、そのうち消えてなくなるはずだ。公約はそういうものだ。北朝鮮対応は以前と変わりはないはずである。戦争を北か米か、どちらかが先制攻撃した時点ですべてが終わるため、互いに睨み合いを続けるのを日本は傍観するしかない。
 安倍さんも近いうち、禅譲して後継者を指名するとのうわさもあり、体力的にも限界を感じているはずだ。院政で影で糸を引きたいのかもしれない。こうした結果になったのも国民が投票し、あるいは棄権した結果の産物であり、国民は今後の行方を腹を据えて受け入れざるを得ない。私としては、信用できる政党は結局ひとつもない、という結論しかない。厳しい目で与野党の一挙手一投足を見極め、次の判断に生かすしかない。この日本国民の個人の自由を我々の手で、まだ捨てるわけにはいかない。(EOS 5D3)

180度魚眼で撮った、午後の公園
遠くに丹沢連峰が見える

影だけは、脚が長くなる

カツラの葉がいち早く紅葉し始めていた

夕晴れや 過ぎし野分の 清々し