◆2018.5.4

★最後の寿司
 
 寿司の写真を撮るなど何とも貧乏くさいが、訳がある。現在の地に住み出してまもないころから出前や食べに行っていた近所の寿司屋がまもなく店を閉じることになった。結婚記念日やお客さんがあったときのハレの食事はこの寿司屋に決まっていた。ネタとにぎり加減は、それまでの寿司屋とは比較にならないほど最高であった。築地のかなり高い寿司屋に一度入ったことがあるが、この地元の寿司屋には及ばなかった。もちろん、そんなにあちこちの寿司屋に行けるほどのご身分では過去も現在もなく、もっと極上の店も当然あるだろうが、この寿司屋がうまいことは誰にでもわかる。景気のいい時代がとうに過ぎ、接待や会社帰りに寄る客も減った。40年あまり続けてきたこの店も親父さんも年を取り、連休と母の日の注文を最後に閉じる決心をしたのだ。年に一度、連休のときに会う親戚の者と食べるのが常で、いつもみんなで楽しみにしていた。街の古くからの個人商店が次々と店を閉じていく。どこも高齢者になり、後を継ぐにも商売になる状況ではない。今日の客の親戚の者も神保町の古本屋を年内に閉じることにした。昔ながらの商店は余程工夫するか、チャンスがなければ終わりになってしまうようだ。何とも寂しい限りだが、これも時代の流れの中でやむを得ないのだろう。だから、せめてこれまでの感謝とお礼の意味を込め、最後となる寿司を写真に撮っておきたかったのだった。(EOS 5D3) 

なにしろうまい
サーモンを寿司ネタにしていないのは当然だ

寿司ひとつ つまんで旨し 心意気

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