2018年07月17日

反薄明光線

 このところ自宅から夕焼けを撮ることぐらいしか写真と関わっていない。義兄の話は、とりあえずは命に重大な危機が迫っているわけではないとわかり、ここでは後日にまとめることにして、何度も撮る夕焼けで珍しい現象を捉えたので紹介しておく。陽が沈む西の空から雲に反映して、幾筋もの光と影が仏様の後光のように差すときがある。この現象を「反薄明光線」といい、裏後光(裏御光)などともいう。今日のは多少不明瞭だが、18年前にもっと典型的な形で捉えることができたので、併せて載せておく。
 夕焼けを見ている分には、十分美しく、それはそれでいいのだが、西日本各地の豪雨被害の惨禍とその後の猛暑、酷暑の日々の中での復旧作業や避難所生活は、生き地獄としか思えない過酷な状況だ。被害のない神奈川の私には、祈りとわずかな援助を捧げるのみだ。現在の地球環境は、地球自体のサイクルと人類の生命活動による温室効果ガスにより、地球温暖化が進み、気候変動が起きてしまっているというのが、本当のところだと思われる。映画「デイ・アフター・トゥモロー」のような巨大ハリケーンや急速な氷河期突入が現実味を帯びてくる。つい最近は、グリーンランドの街近くに巨大氷山が接近し、崩壊するなど、人々の生活の中に地球が大きく変化している状況を受け入れざるを得ない現象が起きているのだ。
 日本は7割が山地だと昔、習った。狭い国土に短く狭く、急流の河川がいくつもあり、扇状台地・平野など大雨や川の氾濫、山崩れなど運命的な土地柄であり、また、それにより肥沃な土地にもなり、平穏なときには豊かな農産物などを供給することができる恩恵にも浴していたのだ。今後は、利用できる狭い土地をいかに集約して、効率的に農作物を生産、供給できるシステムを確立できるかが、日本の農業とそこに住む人々の生命維持につながっていくかが、大きな課題となっているのは言うまでもない。加速度を増す地球環境変異を人類は乗り切ることができるのか、日本の団塊の世代問題を乗り切るのと同様に、この国に課せられた難題が目の前にある。(EOS 5D3)

玄関ドアを開けると不思議な光の筋が立ち上がっていた

思わず、また、外階段の上部まで登って撮影した

2000年8月11日撮影の反薄明光線
これには驚いた

ひと筋の 光のゆくえ まだ見えず