2019年01月07日

松の内・西洋館の正月飾り

 今年の撮り初めは、横浜であった。今日までが松の内ということで、正月気分も区切りをつけようという、訳でもないが、山手西洋館の一部で行われている正月飾りを撮りに行った。西洋館では、和の伝統的な行事で他に桃の節句、端午の節句をテーマにした装飾が行われる。正月に訪問するのは初めてのことだ。純粋な「和風総本家」ではなく、西洋館にふさわしいアレンジした和の世界を上品に演出していると感じられる。入館したのは、ブラフ18番館、エリスマン邸、234番館であった。
 その後、久しぶりにバスで桜木町へ行き、ランドマークタワー展望台に登ってみた。知らない高層ビルが増えていることに今さら気がついた次第だ。すっかり、体力が落ちているため、本日はここまでとし、帰路についたのだった。
 年賀状が危機に瀕しているようだ。若い人は、メールやLINEやらで済ますか、それすらもしなくなっているのだろう。玄関の正月飾りをする家が激減している。車にやっているのは、全く見なくなった。友人にも「年賀状仕舞い」を宣言してきた者もいる。平成最後の正月がきっかけとなっているようだ。日本郵便も年賀はがきは廃止せざるを得なくなるだろう。ノルマを課して、職員に買わせるなどとんでもない状況だ。ひと言でも手書きで言葉を添えて送る、年に1回の便りの習慣が無くなるのは淋しいものだ。年賀はがきが廃止されても、年賀状を自主的に少数の友人、知人に送ればいいのだ。宛名も手書きで書くことに戻せばいい。今、海外の人には日本文化ブームになっているが、日本人自身は、日本文化や習慣から急速に遠ざかっており、やや淋しいし、勿体ない気がする。決して現在の国粋主義的発想ではなく、ふつうに古き良き日本の伝統文化を最低限の範囲で引き継いでいってもいいような気がしている。(EOS 5D3)

縁起の良さそうな鶴の皿だ(ブラフ18番館)

和風ではあるが、純粋ではない、ギリギリのバランスが面白い
どんなおせち料理が振る舞われるのだろうか

ナンテンの一種だと思うが、赤い実がいいアクセントだ

神楽鈴のようだ

こちらの部屋では、お茶の時間のようだ
和の基本は、飾り過ぎないことだ
出来るだけ、削ぎ落すのがシンプルで美しい

茶筅というのは、美しい道具だ

廊下には和と洋の松飾りが・・・

寝室は何もなかったが、ベッドの上に・・・


それぞれ豪華な水引で出来ている

休憩できるスペースにも小さな和と洋の世界

ブラフ18番館方面から外交官の家を見る

すっかり葉を落とした冬枯れの外交官の家も風情がある

次はエリスマン邸に寄ってみた

ここの食卓は、洋が勝っている和の正月だ(エリスマン邸)

お屠蘇の道具もしっかりとある

家族の名前が記してある

6人分のうちひとつだけ飾りが可愛い
孫娘の席のようだ、あめりちゃんと読むようだ

小ぶりの獅子頭がふたつ家族を見守っているようだ

居間の暖炉前にはシャキッとした松のアレンジ飾りがあった

ピアノの上には、縁起物の米俵も供えてある

こんな小物アレンジもいい

ここも冬枯れですっかり建物の見通しがよい(234番館)

それぞれに和風アレンジが面白い
左のような陶器のお重が昔実家でも使われていた

グラスが取って付けた感が否めないが、ご愛嬌だ

谷間で人形が可愛い

昔懐かしい子どもが使った羽子板だ
藤娘に娘道成寺か

女性の結った髪をモチーフにしているようだ
伝統的なものかわからなかった

正月飾りを離れて、表に出る
電話ボックスがいつものようにある
「元町公園前」でバスに乗る

桜木町に着いた

ランドマークタワー展望台、スカイガーデンでしばし下界を望む

マリンタワーが埋もれて目立たない

いつのまにか知らないビルがにょきっと伸びていた
中央のふたつの高い建設中のビルは、ともに2020年前半完成予定
左の高い方は、「ザ・タワー横浜北仲」マンションだ
右のは、「横浜市新庁舎」だ

真下には、日本丸が見えた
水が抜かれているようだ

束の間の鳥の気分もこれまでだ

久しぶりにこんなところも撮っておいた

こんなモニュメントもあった
駐輪場入口屋根飾りだ
まだまだ変貌を遂げ続ける横浜、大都市は古きを生かしつつ、
絶え間なく変わって生き延びるしかない

松の内 年賀状にも 仕舞いあり