2022年04月07日

散りぬるを

 神奈川のこちらでは桜がかなり散り始めている。近所の桜を再度見て回ると、花吹雪に見舞われる。そのさまを写真に収めるのはむずかしいが、その場に居合わせることができただけで幸せだ。桜の花の最後までを享受できたことがうれしい。
 そして街の花は次に向かっている。そこかしこの家でハナミズキが咲き始めた。新学期も始まり、隠居した人間でもリフレッシュされる気分になるから春はいい。(PoweShot G7X2)

 しかし、現実世界は極めて深刻な事態が継続している。ウクライナへのロシア侵攻が停戦の目途もたたず、膠着しているのだ。キーウ(キエフ)近郊のブチャやイルピンでは何百人という市民が虐殺されたとの映像が流された。ロシア側はでっちあげの映像だと否定している。ロシアへの非難が世界中から沸きあがり、新たな制裁を追加する動きが加速している。
 テレビやネットのニュースや映像を見るしかない我々は、「ロシアはひどい」との感想を抱くばかりだ。どう考えてもこの戦争はロシアに大義名分はない。プーチンの強い思い込みで始めてしまった戦争であり、非はロシアにある。そうした前提でありながらも、さまざまなウクライナ側から流される情報もすべてが事実だと思い込んではならない必要があるだろう。双方とも自国に有利になるなら世界にウソを吐くことも厭わないはずだ。
 それが戦争の常である。情報もミサイルと同じく強力な武器となるのだ。正しい戦争などあり得ないからだ。「その正義とやらはお前たちだけの正義じゃないのか」とゴルゴ13の名セリフがあった。今我々にできるのは祈ることと、アメリカとロシアが話し合うことを期待することのみだ。


半分以上が散り、葉が増えてきた


この教会の若い桜も散り始めている


近くの民家ではハナミズキの花が咲き始めていた

花咲きて 明日も知れずに 散りぬるを