2024年04月17日

筍三昧

 桜のあとの恒例の祭りが始まった。先日、義姉から今年もタケノコが届いのだ。障害者施設で定年後も再雇用で調理の仕事を続けている義姉は、施設敷地内の竹林で採れるタケノコをもらって、茹でて届けてくれる。タケノコはこのときに食すことしかない贅沢品になっている。妻が毎年料理をして、タケノコ三昧の日々が続く。
 以前、私の亡父生家の竹林でもタケノコが豊富に採れたが、今では竹林もなくなり住宅地になってしまった。子どものころ田舎地域だった実家周辺は変貌し、相続を重ねるごとに畑や裏山がなくなり、母屋敷地も売り払って住宅地になるところが増えた。時の流れは冷酷で、質素な農家の暮らしでしのいできた人々が、戦中から農家だけでは食えず、軍属になったり、戦後は他の勤めに出るようになり、先祖からの土地は相続税のために売り払うはめになった。
 竹林から採れるタケノコを食すとき、ノスタルジックな思いのある、かつての風景が頭の中を巡るのであった。ありがたい思いをいだきながら、タケノコ料理をいただいているこのごろである。(SONY a7R3)


届いたタケノコの一部


煮物を手始めに
山椒の葉は、妻の実家に小さな木があって、採ってくる


次の日は、炊き込みご飯
お吸い物にもタケノコ


チンジャオロースがお気に入り
他にも崎陽軒のシウマイのタケノコ煮風も

旬の味 タケノコ祭り 今年また