◆奈良は私にとって、思い出深い土地です。地元神奈川に古都鎌倉はありますが、古都の原点はやはり奈良ではないでしょうか。学生時代、文学部の美術史学科に所属していた私は、教授や仲間の学生とともに、奈良の寺や明日香村の遺跡を廻り歩きました。そのときは、古き良き時代の香りがまだ残る会津八一ゆかりの日吉館で宿泊し、先人の跡を追う束の間の旅は、楽しい数日でした。奈良には京都とともにその後も何度か訪れることになるのですが、新婚旅行とその後一度訪ねたきりで、二十年以上が経過してしまいました。そして、今回久しぶりに撮影のためにゆっくりと訪れることができ、とても満足できる日々を過ごすことができました。もっとも、撮影の結果についてまでは満足できるものとはいきませんが、天平時代から連綿と続く世界遺産の古都を再び歩くことができたことがとてもうれしかったですね。
 訪ねたのは九月下旬なので、暦の季節としては「中秋」かもしれませんが、まだまだぶり返す夏の暑さも残っていたようでした。しかし、短い旅の中で確実に夏は終わりを告げ、秋の始まりを感じることができました。だから、敢えて「奈良・初秋」とタイトルにしました。選んだショットよりも捨てたショットの方がより奈良らしいものが写っていたはずですが、私の奈良を御覧くださいませ。
EOS 5D III / EF17-40mm f/4L USM / TamronAF28-300mm F/3.5-6.3 XR Di VC
/EF15mm f/2.8 Fisheye

2013/09/24-2013/09/27撮影 60photos
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