2019

国民栄誉賞
2019/04/05(金)
 マリナーズを、そして、プロ野球人生を引退宣言したイチロー選手に国民栄誉賞を授与しようとした安倍政権は、あっさりと3度目の拒否に遭った。実に、爽快な話である。今回の拒否の理由としては「人生の幕を下ろした時に頂けるよう励みます」ということだった。つまりは、そんなちっぽけな日本の内閣総理大臣による「栄誉」など生涯クソ喰らえ、ということだろう。イチローはあくまで現役で50歳を目指していた。引退会見でも言っているように「その表現をしてこなかったらここまでできなかったかもなという思いもあります」なのであって、中途半端で恣意的な「これまでご苦労様」的で国家的なご褒美など微塵も欲しくはないのだろう。引退会見前の球場のファンの熱狂的な声援こそが、イチローにとっての何よりの「栄誉」だったにちがいない。それが「後悔などあろうはずがありません」と言わしめた。もちろん、イチローはこの日本の英雄であり、いかなる賞や栄誉を授与してもその功績は余りあるのだろうが、そんなものを甘受しない潔さもまた真のヒーローらしい姿と受け止めたい。国民栄誉賞というものが、いかに時の政権による人気取りにしか過ぎない陳腐なシロモノだということを改めて知らしめてくれた、イチローらしいレジスタンス表現であったのかもしれない。赤恥を掻いた、時の政権の滑稽さを笑ってあげたいものだ。

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