2009年07月30日

迎賓館

 旧赤坂離宮、迎賓館に行ってきました。平成18年から20年にかけて改修工事をしていたのですが、今回改修後の一般公開となりました。往復はがきで申し込み、抽選で当たったものです(^-^)。
 外観はベルサイユ宮殿やバッキンガム宮殿を模したとされていますが、贅を尽くした建物の内部は、「和」そのもの。特に「花鳥の間」の装飾は見事で、七宝焼きの壁飾りは必見の価値ありでしたね。無理矢理の和洋折衷の感は否めないのですが、意気込みは見事です。室内の写真撮影は禁止でしたので、私としてはとても残念でした。
 ひととおりの順路で建物内部を観覧すると、迎賓館の裏手に出るようになっています。裏庭というのか、南側の庭園にはヨーロッパ調の豪華な噴水があり、贅沢な空間を作っていました。
 明治42年(1909年)の建築物ですが、日清戦争に続き、日露戦争にも勝利した大日本帝国の明治政府は、国威の象徴としてこんな建築物を作ったのでしょう。今もそうですが、一般庶民の生活とは、全く関係ないところに、莫大な税金が投入されていたのですね。ま、それはそれとして今となっては、貴重な歴史的建築物であり、また、現在は国賓を接待する場でもあるので、近代設備も追加しつつ、文化遺産として保存すべきものではあるでしょう。
 当初は東宮御所(大正天皇のお住まい)だったそうですが、華美に過ぎる、とかでほとんど使用しなかったようです。というより、こんなに広くて、豪華過ぎて、居心地の悪いところには住みたくない、というのが本音でしょう。「うわぁ、すごいなぁ」と一瞬は思いますが、ひと家族だけが住む家ではありません。西欧列強に追いつけ、の当時の政府は、住む人間のことはどうでもよかったのですね。日本の国力を誇示するだけの建物のようです。
 ま、久々にとてもよい社会見学をさせてもらった気分です。(EOS 5D)

迎賓館南側の庭園の噴水
ヨーロッパに旅行に来た気分になれます

でも、松の木があちこちに植えられているのは「離宮」っぽさの和風へのこだわりか

迎賓館の外に見えるのは、ホテルニューオータニだ

この噴水は、今日の暑さに清涼感を与えてくれた

御影石で装飾された階段飾り

迎賓館から南側を眺望する

菊の紋が必ず中心にある

建物の両脇にドームが設置されている

正面側に回ってきたところ

24mmでは収まらない
両翼の湾曲した造りも美しい

中門というのだろうか、飾りの電燈の技巧も素晴らしい

日本じゃないみたいです
歩いているのは日本人のおばちゃんばかりですが(*_*)

「大日本帝国」っていう感じですね

それにしても、当時の日本人職人はいい仕事してます

晴れ男の私、こういうお出かけでは、必ず晴れます(^o^)

これは、通常外から見られる風景です
一度は見ておきたい建築物ですよ

> かろうじてパノラマにできた画像を追加しました
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