2011年02月15日

鎌倉雪の跡

 昨夜、予報にはない突然の大雪が関東南部にもたらされました。そのときの勢いでは今朝はすごいことになっているかと思いきや、すっかりいい天気になってもともとべたついている雪はどんどん溶けていきます。しかし、先日の初雪よりも積雪はあるので、思い切って「鎌倉」へ行くことにしました。雪の鎌倉はまだ撮ったことがないので、貴重なチャンスを逃す手はありません。「いざ、鎌倉!」
 途中の小田急や江ノ電に乗って見ている景色では、どんどん雪景色がなくなっていく感じです。現地に着いたら、雪が消え失せている可能性もあります。何か空しい気持ちも湧いてきたのですが、何か雪の形跡でもいいから撮ろう、と切り替え早く、着くのが待ち遠しくなりました。
 私にとって鎌倉のお寺の原点は、北鎌倉にある円覚寺です。高校生のころから何度となく来ているお寺で、文豪夏目漱石のゆかりの地でもあり、親しみのあるこの円覚寺に今日のターゲットを絞りました。11時すぎに現地に着くと、幸いかろうじて雪が屋根に残っている建物もあり、どうにか写真に収めることができたのでした。雪は厄介なしろものですが、ほどよく降ってくれる分には、私のような物好きには好都合です。いろんなことに侘びと感謝をしつつ、また、来年の雪の季節を楽しみにしています。(EOS 5D)

江ノ電、極楽寺駅を発車し、唯一のトンネルに向かう

円覚寺三門脇
門の屋根には雪はない

居士林の屋根にわずかに残る雪

仏殿側から三門を見る

雪は掻き集められている

方丈の北側は雪が残っている方だ

実を付けたアオキが佛日庵の門の横に挿してあった

雪は日に照らされ溶け、雨だれのように屋根から落ちる

梅の枝に雪が残っていた
煌く背景は溶けかけの雪が映えたもの

まもなく落ちる

何某かで抹茶をいただける
緋毛氈の赤が印象的だ

小さな石造りの祠にも雪が残っていた

茶室脇の飛び石

円覚寺から出て、横須賀線を渡ったところの石橋にこんなものが
すっかり形を崩してしまった「冬ソナ」的小さな雪だるま

椿の苗木だろうか、東慶寺の入り口近くにあった

東慶寺の鐘楼
梅が盛りになっている

東慶寺に来ると必ず撮ってしまう小さな石仏
梅一枝を何とも優美に活けてある

こちらの仏様は面食らって寒そうな面持ちだ
またの機会もよろしく

かすかに触れる梅の香に古都の味わいを感じる

帰途、江ノ電鎌倉高校前駅ホームから