2011年03月20日

菜の花畑にて

 ここ何年か訪れている横浜市旭区にある追分市民の森では、菜の花が最盛期を迎えています。午前中の春の日差しを浴びて無数の菜の花が黄金色に輝いています。
 春の色彩が一面にあふれている、その中に身を置けることの幸福感を今あらためて感じています。ひとつひとつの小さな幸福が大きな幸福へとつながっていたのですね。しかし、その幸福は実に細い糸の上にしか存在しえなかった。糸はいつでも切られる運命にあるのに、人はそのことに気づかない、気づかないふりをして暮らしてきたのでしょう。まだ、ここへの順番が来ていないだけのこと。すでに断ち切られた東北の人たちの再びの幸福への糸つむぎは、まだ始まってもいません。何をしていても頭から離れることのない今回の大災害、ご冥福と奇跡の復興を何度でも祈ります。(EOS 5D)

毎回、同じにしか撮れない
でも、この圧倒的な平凡がいい

そこにそうして咲いているだけでいい

小さなひとつひとつの花が寄り添って黄色の平原をつくっていく

花たちも何か楽しげにささやきあっているようだ

この子らの微笑みが永遠に続くことを

ナズナが清楚な白い花をつけている

ホトケノザもたくさん咲いてきた

近くでは桃の花が盛りを迎えていた

強烈な色彩が冬から抜け出た春にはふさわしい

しばらくそうして咲いていてほしい