2011年09月22日

災害列島

 今年のこの日本列島は、地震と津波と台風という「天災」と、原発事故という「人災」で包まれた、まさに、「災害列島」になってしまいました。この「災害列島」という言葉をふと思いつき、検索すると、国土交通省で1999年から各年の自然災害の状況や対応をまとめており、何とそのタイトルが「災害列島」というものです。https://www.mlit.go.jp/saigai/saigairettou.html私はこの言葉を国ではどういう意味合いで使用しているかわかりませんが、「○○列島」と日本を表現するときは、極めて負のイメージをもって、ここまで堕ちたか日本は!、のような表現に用いるものとして、「感染列島」とか「金融腐食列島」「飢餓列島」などと 表現している場合が多いのです。政府自ら「災害列島」などと日本を貶めるような表現はいかがなものかと良識を疑います。単にお役所らしく「自然災害白書」でいいのに。もし、警告を大きな声で発したいのであれば、「災害列島2011(2010年の災害記録)」にある気仙沼市の訴えをもっと国は考えるべきであったと思います。
 そして、台風12号は紀伊半島にじっくりと、台風15号は首都圏にも大きな被害をもたらして足早に遠くへ去っていきました。昨日の午後からの暴風雨は、子どものときに経験して以来の激しさではなかったかと思います。地元の公園「泉の森」へ行くと、見るも無惨な台風一過の傷跡を見せつけられました。何本かの木が途中から折れて、幹の中をあらわにしています。杉や常緑樹の葉や枝が無数にそこかしこに散乱しています。草花はなぎ倒され、満開になったばかりの彼岸花も大部分が横になってしまいました。
 JRや私鉄各線も一時運転を見合わせ、3.11以来の「帰宅難民」を多く出現させてしまいました。半年では何も対応できないのか、半年で何ができたのか、検証が必要な今年の日本の行政、企業の対応です。地球温暖化がもたらす影響がかくも凄まじいということがよく理解できたと思います。今後はさらに、温暖化による大規模な自然災害が発生するでしょう。まして、日本は地震大国であり、原発大国でもあり、よりスピード感のある政策、対策が必要となるでしょう。一度あることは、すぐ二度目もあり、三度目もある、ことを肝に銘じて、考えなければいけません。(EOS 7D)

ぽっきりと半分に折れてしまった

風の力は侮れない

木の吊り橋には杉や他の木の葉っぱで埋め尽くされていた

休憩所も飛ばされた葉っぱで覆われている

三日前に行ったばかりの彼岸花の群生地も無惨だ

そんな中でも虫たちは生き延びている

ほとんどの生き物たちが生き残って、今をまっとうしている