2013年06月12日

雨に紫陽花

 ようやく梅雨らしい塩梅の空模様になってきた。農作物を含め、人が生活していくには降るべきときには、しっかりと雨が降ってくれないと具合が悪い。ただ、カビが生えたり、食中毒を起こしやすいなど副作用も必ずある。一年の季節のめぐりというものは、自然の生業であって、人に恩恵だけを与えるわけではない。災害を起こしたり、体調に変調をきたすのも季節の変化の中で起きるものだ。だから、そんな人にとって負の部分も受け入れ、自然とうまく付き合っていくのが、人の役目であって、決して克服すべき対象にしてはならないのが自然だと思う。
 いつもの公園にそぼ降る雨の中、小止みになったのを見計らって出かけてみた。やはり、アジサイには雨が似合う。晴天の下のアジサイにもそれなりの美しさもあるが、ちょっと健康的すぎて、日本人のDNAからは感覚的に離れるものだ。梅雨空の静かに雨の降る中で、灰色の空の下に鮮やかに色彩を放つアジサイは目を引く。しかし、青や紫のてまり型のアジサイは西洋アジサイで日本産のガクアジサイがヨーロッバに持ち込まれ品種改良されたものが明治時代に逆輸入されたものだという。そういわれてみれば、シンプルなガクアジサイの方がより日本的であると言えるかもしれない。今となっては、さらに品種も増え、ともに日本の梅雨空を彩っているのだから、そう目くじらを立てず愛でてやりたい。(EOS 5D3)

赤系統の花(がく)は華やかでいい

色彩変化の途中のも面白い

水滴が玉になってぶら下がることがない

清楚なガクアジサイにはほっとするものがある

水をたたえているひとひらがあった

意外と水滴は残らない
なぜなら風でほとんどがとばされてしまうからだ

まだ青い竹垣の下に雫ができていた

こういうのを見つけるのが楽しい、雨の日は

葉っぱの裏から透かして見る

ドクダミにも水滴が残っていた

水を得た 紫陽花の咲く 散歩道