◆2013.9.3

★夏の残像

 すでに9月。しかし、暑い。しかも、気象変動によるゲリラ豪雨や落雷、昨日の竜巻による災害などが目白押しだ。世の中は何か「変だ」としかいいようがない。お天気や地震など自然現象の異常さに加えて、この世の中、アメリカもおかしいし、もっと、日本はさらに何を考え、何を大切に思ってこの国を運営しているのか、わけがわからない。東京オリンピック招致を成功させるために、福島第一原発の放射能汚染水問題を国主導で実行するという。以前から私は、「二度目の東京オリンピックはいらない」と思ってきた。すでに、東京は選択肢からとっくに外されているはずだ。このくだらないオリンピック招致レースに巨額の公費を投じるより、首都防災の費用に充てた方が生きた金となったことだろう。そして、国は今さらのように、福島のことを本格的に対策を講じようという。事故発生以来、民主党、自民党ですでに2年半が経過しようとしているのに、地元福島県民はもとより世界各国があきれ顔と義憤の念で日本政府の対応を見ていよう。国債の1000兆円超えばかりでなく、原発事故のような国際的な信用失墜に対しても問題を先送りし、自国の目先の利益のみを追及していけば、破綻は必至である。オリンピック招致が失敗に終われば、福島の対策もさらに先送りされることだろう。何を一番に大切に考えて今の政府は動いているのか、やはりわからない。経済の再生は大切な問題だが、何のための経済再生なのか、日本の到達すべき理想の姿は何なのか、まだ見えない。民主党は政治をする資格のない政権政党だったが、自民党は国民の生命を預けるに信頼できる政党、政権ではない。
 地球温暖化による世界的な異常気象、気象変動は、それまでの世界の人々の暮らし方を一変させることになるはず。今、取り組むべきは、自然環境を従前のサイクルに戻すべく、二酸化炭素を減少させ、再生可能エネルギーのみでこの地球を永続させる方法を全力を挙げて開発し、天然資源の過剰な消費や異常なまでの人間の欲望を抑えた質素な生活に戻るしかない。原発利用は、人類が踏み越えてはならない一線を超えた厄介なシロモノであることを再認識し、世界各国で安全な廃炉に向けた計画を進めるべきだと改めて思う。
 最後に加えて言うなら、新聞やテレビのマスコミ各社は、東京オリンピック招致を成功させたいという一色に染まっているのが、何とも恐ろしい気がする。新聞社、テレビ局として、読者(視聴者)の意見を除き、批判的な意見を展開している社はないはず。なぜ、こうも一色に染まってしまうのか。これでは、戦時中の新聞報道に近い危うさを感じてしまう。ドイツでは、ナチス礼賛のすべての新聞社を戦後廃刊にした。日本は、何もしなかった。同じ過ちを繰り返す可能性があるのは、日本かドイツか、火を見るより明らかだというしかない。(EOS 5D3)

夏を引きずって蝉は鳴き続ける
 
雲が秋の空を見せてはいるが・・・
 
しかし、入道雲がしっかりと夏はまだ終わらないと主張している
 
スカシバが今年も同じ場所に来た

そして、今の危機を象徴するかのように轟音を轟かせる
(同じ場所で雲と飛行機を合成 Exifデータは雲側のもの)

足るを過ぎ 人はみな今 不幸なり


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