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鎌倉の海蔵寺では紅葉が始まっているとのことで、ちらっと様子を見に行きました。紅葉というのは、おおざっぱに北から、あるいは高所から始まるものではありますが、経験的に紅葉の始まったその地域においても、そのまた小さな単位の地域において、はたまたカエデの木一本ごとに紅葉の進捗状況は異なるものなんですね。だから一斉に紅葉の色づきが始まることはありえず、時間差をおいてまだ枯れ落ちずに残っているものと後から紅葉してきたものとが入り混じって、大きな紅葉の塊りを形づくっていくものなんですよね。だからどのカエデも見事に紅葉していることはまずありえず、そんな紅葉の始まりを目撃しておくのもちょっとした楽しみではあります。
93歳の母親が先月下旬から入院中で、一喜一憂する日々ですが、生きたいという生命力をひしひしと感じることができます。息子の顔を忘れたり思い出したりと、認知症もかなり進んでいるのですが、食べたい、歩きたい、トイレに行きたい、家へ帰りたいという生きることへの執念が感じられ、ある意味で私などよりもはるかに貪欲です。戦中、戦後の混乱期を生き残って、看護婦や助産婦として東京大空襲下や戦後の焼け跡でも看護を続けて傷の手当や出産に立ち会った母を誇りに思っています。多くを望むことはないのですが、少しでも親孝行のまねごとをできればと病院に通っています。(EOS
5D3) |
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オレンジ色に染まり始めた紅葉
海蔵寺、山門前
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海蔵寺本堂
午前中、空は澄んでいた
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野点の傘にカエデのシルエット
ちょっとわかりにくいが
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鎌倉独特の「やぐら」と呼ばれる砂岩の山に洞穴を掘って供養塔などを祀ったもの
鎌倉ではあちこちで見られる
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あまりにも天気がいいのも紅葉には向かない
雨の降った翌朝の葉の瑞々しさを狙いたい
早やもみじ 急ぎ勇んで 鎌倉へ
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