◆2014.5.7

★緑陰の古都鎌倉
 
 4月の終わりからのゴールデンウィークは今ひとつお天気に恵まれませんでしたね。写真もほとんど撮りませんでした。ゴールデンウィークはあくまで、いつも働いている人々と支える家族のためのもの。私のような人間がわざわざこの時期に入り込んで混雑さに輪をかけるなどご迷惑をかけてはいけません(笑)。ていうことで、ゴールデンウィークが明けてさっそく近場に出かけることにしました。鎌倉でまだ行ったことのないお寺はいくつもあるのですが、前から気になっていたお寺のひとつが材木座にある光明寺です。鎌倉は禅宗の臨済宗が主流ですが、浄土宗の大本山のひとつでもあるこのお寺にはぜひ行ってみたかったのでした。江ノ電やJRの駅からやや離れたところにあるため、観光客が少ないのがいいですね。しかも拝観料はなし。でもちゃんとお賽銭は納めましたが。
 ツツジの花がやや残っていたものの桜が美しいこの寺の境内では、葉桜となりその色を増し、寺周辺は、というより鎌倉全体が緑に覆われた「緑陰の古都」と化していました。鎌倉で最も大きな山門や庭園や石庭など花の時期もいいのでしょうけど、緑一色の境内もいいものです。この後、明月院など北鎌倉を少し歩いてみました。陽射しも強くなりつつあり、立夏も過ぎて、季節は初夏という鎌倉でひと汗掻いてきました。(EOS 5D3)
 ※大した意味もないのですが、それぞれの写真に付けるコメントに使う花や植物の名称はこれまでのカタカナ表記ではなく、代表的な漢字表記にしたいと思います。何とはなしの風情の感覚からです。

江戸末期に建立された山門は鎌倉で最も大きい
 
本堂左手に庭園があって二階が八角堂になっている「大聖閣」という珍しい建物がある
法然800年忌に創られた最近のものだ
 
本堂東側には京都龍安寺石庭に似た枯山水がある
石は仏陀や法然など浄土の世界を表現しているそうだ
なるほど・・・
 
どうも初めての場所は普通に撮ってしまい面白みに欠ける
写真はひと捻りして撮りたいものだ
さきほどの大聖閣を裏山に上がる途中で見た
 
裏山からは寺と材木座海岸が見えるが、もう少し高い位置から撮りたかった
脚立や三脚などないと山門はよく見えてこない
 
本堂脇の塀の近くに割れた瓦が積み上げてあった
こういうものに目がいく
 
同じ塀の脇に江戸末期の地蔵様があった
 
所変わり、北鎌倉明月院へ行く道すがら
終わりかけの藤が自然な感じで垂れ下がっていた
 
明月院の有名な紫陽花の参道
もちろん紫陽花はまだ緑の葉っぱだけだ
 
明月院宗献堂の手前には大手毬が青空に映えていた
 
明月院内の石畳に緑陰が落ち揺れていた
 
入ったことはないが明月院内の月笑軒という茶屋がある
静けさを聚めた贅沢な空間だ
 
明月院ご存じ方丈の円窓
この部屋に置かれる季節の花がいつもセンスよく活けられている
今回は石楠花のようだ
 
明月院山門の扉にも楚々とした花が竹の器に活けられていた
 
明月院の竹林には竹の子があちこちに伸びていた
 
明月院境内のひと隅
さまざまな緑が配置された見事な空間を生み出している
 
浄智寺にはまだ躑躅や著莪がかろうじて花を残していた
 
浄智寺の茶室は、上からも下からも緑に覆われている
 
浄智寺庫裏の玄関から庭先が見える
反射する外の光だけの仄暗さが寺の部屋には似合っている
 
閻魔寺として知られる円応寺の瓦の埋め込まれた小道の脇には
もう菖蒲(あやめ)が咲いていた

緑なす 緑の山に 夏は来ぬ


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