2015年03月31日

上野の桜

 今日は上野に行ってきました。桜の時期に撮影目的で上野へ行くのは初めてです。上野は日本で最も賑わう花見の名所ですから、わざわざ大混雑の中を行く酔狂な人間では私はなかったのですが、今回だけは満開のこのときでなければいけない理由がありました。
 初代歌川(安藤)広重が描いた「名所江戸百景」の何枚かに合せたような写真を撮ってみたかったのです。そして、上野公園内にある寛永寺清水観音堂の「月の松」が2年前に復活していると知り、広重百景の2枚に登場するこの「月の松」と桜の咲くこのタイミングを待っていたのでした。もう多くの人がやっていることかもしれませんが、浮世絵と写真を重ねるように撮るのも、別の酔狂でいいかと思ったわけで・・・。
 他にも桜のある風景の浮世絵で、富岡八幡宮(深川八幡)にもちょっと行ってみました。考えてみれば、まだまだ名所百景などから江戸の名残りを感じる現代の東京には未踏の地がいくらでもあるわけで、写真として成立する場所に限って今後も季節ごとに行ってみたいと思います。(EOS 5D3)

上野不忍池弁天堂
枯れたハスの茎が取り除かれ、きれいになっていた

清水観音堂の舞台のすぐ目の前に「月の松」が2年前、再現された

初代歌川広重「上野山内月のまつ」国立国会図書館蔵

ややアップして見ると不忍池の弁天堂の屋根が見える
幹が浮世絵のように剥き出しにされるかどうかは不明

清水観音堂は京都の清水寺を模したということだ
下の浮世絵と同じ位置では撮影できないが雰囲気だけでも・・・

初代歌川広重「上野清水堂不忍ノ池」国立国会図書館蔵
月の松は今よりもっと離れていたようだ

弁天堂に向かう参道は屋台と人でいっぱい

不忍池北側
ハスの枯れ茎がちょっとしたアクセントになっている
広重にこの構図で描いてほしい

不忍池桜の散策道からボート池越しにビル群を見る

先ほど歩いてきた池の中を通る桜の散策道越しにビル群を見る
新百景のひとつにしてもいい

ところ変わって、門前仲町、深川八幡、富岡八幡宮にも参った

鳥居の一部を入れて八幡を撮ってみた
もちろん下図を模してみたものだ

二代歌川広重「東都三十六景深川八まん」国立国会図書館蔵
初代の広重ほどシャープさはないが切り取り方はうまい

現在のものは戦災で焼けたのち再建されたものだ
新しくなっても江戸の面影を残してくれているのがうれしい

富岡八幡宮のついでにすぐ近くの深川不動尊に寄ってみた
足のお守りも含めた「わらじ守」がある

深川不動尊の参道脇に名物の金鍔屋があったので
珍しく手土産を買って帰り、カミさんに喜ばれた

こんな江戸情緒が色濃く残る深川はいいと思った

桜愛で 風が舞ふなり 江戸心地