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午後の公園は、濡れるほどではない雨がぱらつき、空は低く垂れこめた雲に覆われていた。風も強く、満開過ぎの桜の枝を激しく揺らしていた。仏教用語で仏を供養する際、花を撒くことを散華(さんげ)という。死ぬことや、戦死をも意味する。そんな忌み言葉ではなく、響きや文字として「散華」という言葉が感覚的に桜が最後に散っていく様にしっくりと重なり合う。今日は普通に撮影すると青空がないため、めりはりの乏しい画像になる。そこを敢えてモノクロ風の画像も交えて、スローシャッターで枝の揺れと散りゆく花を表現してみた。(EOS
5D3) |
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いつもの「標本木」 |
風が自由な形にしてくれ、桜の残像を面白く見せてくれる |
波打つが如く揺らめくのもいい |
さまざまな方向に舞い動く |
花びらが舞う
目で見たときには数多く散っているが、写真にはほとんど残らない |
桜の森が曇り空の下で灯りが点いたようだった |
明日にはどれだけ木に残っているだろうか
華散りて 春は盛りに なりにけり |
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