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ひところよりも治まってきたとはいえ、猛暑と不安定な天気に悩まされていますが、ようやく市外へ出かけることにしました。原宿表参道をちょっと入ったところに太田記念美術館という、以前から気になっていた浮世絵専門の美術館があります。おそらく浮世絵を好きなら知らない人はいない、質も量も一級の絵を所蔵している美術館で、こまめにテーマを決めて、収蔵品を見せてくるのがいいですね。ガラス越しですが、至近距離からじっくり観察することができ、世界に類を見ない卓越した絵師、彫師、刷り師の技を目の当りにします。
歌麿の美人画の鬢の細い線がよく知られていますが、今回、一番感動したのは、写楽の役者絵が大首絵という大胆かつ迫力ある図柄に似合わず、0.5ミリ以下の極細の線によって輪郭線が描かれているということを改めて気がついたのです。これは画集などで見るより遥かに感動します。なぜこんな細い線を自由にくねらせたものが、迫力ある図柄になっていくのかが不思議でなりません。久しぶりにいいものを見ました。
ことのついでに、今整備中の国立競技場が近いので、地下鉄でちょこちょこ乗り継いで、神宮外苑方面を見物してきました。二度目の東京オリンピックには以前から反対である私は、そのものに興味はありませんが、街の風景が変化していく途中経過の様子を見ておくことは好きです。現在は競技場は更地となり、隣接の日本青年館が取り壊しが始まっています。また、その隣りの「都営霞ヶ丘アパート」が廃墟同然の様子が大都会の中にあって違和感があります。オリンピックに翻弄されてきたここの住民の悲哀を感じさせる姿が痛ましい限りです。
私にしてはよく歩いた一日で、すっかり足が痛んでしまいましたが、いろいろと勉強にもなった一日でもあり、ほどよい疲れを伴って帰宅しました。(EOS
5D3) |
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太田記念美術館
肉筆画等を含めた浮世絵の収蔵数が1万4千点余りになるそうだ
こじんまりとしているが、浮世絵を堪能するには充分な空間だ |

すぐ表通りは原宿から降りてきた表参道だ |

おしゃれな服飾品の店がいっぱいだ |

美術館近くのこんなカフェには私はとても入れない |

表参道から美術館への案内看板がある |

美術館の地下1階はてぬぐいの専門店になっている
店名を「かまわぬ」というが、江戸から続く代表的なデザインを用いている
このデザインには、今どきの著作権も問題はないのだろう |

原宿から歩けないことはないが、地下鉄を乗り継ぎ、国立競技場駅で降りる
少し歩くとラーメン屋の「ホープ軒」がある |

ここのラーメンも一度試してみたかった
背脂たっぷりのこてこて、香りもきついが、それなりおいしかったが、お試しということで・・・ |

国立競技場の隣りに絵画館がある
近くをのんびり歩くのは学生時代以来だろう |

学生時代も今回も中に入ることはなかった
明治期の無骨な洋風建築だ |

この暑さの中での剪定作業はたいへんだろう |

絵画館の入口付近からイチョウ並木方面を眺めた |

外苑内にあるこの建築物は「建国記念文庫」という
2月11日を建国記念日とした文書が収められているらしい・・・ |

旧国立競技場が取り壊されたので、外苑の方から新宿ビル群が見える |

フェンスが開いているところから中が見渡せる |

別のゲートから見たところ
ここにいったいどんなものが建つのやら・・・
ここに競技場は造らず、運動公園のようなものにして維持管理を安くできるものにした方がいいのでは? |

現在取り壊し中の日本青年館
明治神宮及び神宮外苑に位置する公共物は、みな、右がかったものに見えてしまう |

そんな中にあって取り残された感のある「都営霞ヶ丘アパート」
ここも第二東京五輪のため、取り壊される運命にある
第一東京五輪でここに追い払われた住民たちは、さらにまた翻弄されている |

居住者の姿はほとんど見かけない
かつて子どもが遊んだ公園は雑草が生い茂っている |

再び子どもの声を聞くことのない団地と公園
この空間は死の街だ |

新国立競技場の建築計画の看板
着工予定が今年10月1日で、完了予定が4年後の3月31日という日付が空しい
江戸の世と 今の世とでは 粋何れ |
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