2016年01月18日

風花雪月

 今日未明からの雪は二年前のような大雪とは違い、さほどの積雪ではありませんでした。しかし、首都圏では、これが逆に中途半端に影響して、電車は全面的な運休とはならず、朝方は駅前に長蛇の列ができる大混乱となってしまいました。現役サラリーマン諸氏には、本当に頭の下がる思いです。少々の雪なら愛でるのもいいのかもしれませんが、すぐに雨交じりでべちゃべちゃとなり、風流には欠けました。
 「花鳥風月」という四字熟語がありますが、鳥ではなく、雪に替えた「風花雪月」というものもあります。どうやら、この「風花雪月」は中国語からのもので、表面的に美しいだけの軽薄な意味合いがあるようですが、それでも自然の変化を愛でる日本人の心には、「花鳥風月」と同様に心地よいものを感じます。もっとも、滅多に雪の降らない関東南部の人間がそんな戯けたことを言うだけでしょうか。新潟の雪国へ嫁いで行った学生時代の友人に、雪国暮らしの大変さを聞いたことがあります。「骨になってまで、雪に埋もれたくない」と、いつかは東京に戻りたいような話をしていました。何ごともほどほどがよいということですね。雪のない「花鳥風月」の春を待ちましょう。(EOS 5D3)

10センチに満たないほどの雪は、雨に打たれながらも消えずに残る

道路を覆うような雪はない

街に降る 雪は積もらず 覆うのみ