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まだ、梅雨が明けないらしい。蒸し暑くてたまらないが、あまりにも歩いていないので、缶ビールを買いに出たついでに、コンデジを持って自宅周辺を少し歩く。前方の住宅に明るい紅色の花が見えた。そう、百日紅(サルスベリ)が咲き出したのだ。いや、もうとっくに咲いていたのだろう。そんな季節なのだ。
また故人の話になるが、杉浦日向子の漫画「百日紅」が、昨年アニメ映画化され、結構楽しめた。そのセリフの中で「百日紅が咲いたね。また、長い祭りが始まるね」というのがある。百日紅はこれから9月中旬ぐらいまで、花を咲かせ続ける。散ったら、また次々と咲くので、花がずっとそこにあるかのようだ。そこに、日向子さんは、次から次へと現れる江戸の浮世絵師全盛のころの華やかさと重ねていた。また、主人公お栄の父、葛飾北斎の類まれなる才能が咲き乱れる様とも重ね合わせていたようだ。このところ、その年に初めて、百日紅を見ると夏を感じ、杉浦日向子の潔く短かった花の生涯に思いを馳せる。(PowerShot
S100) |
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