2017年07月14日

花骸

 いつもの公園の午後はもう日も傾き、暑さも少しは和らいできた。濃くなっている緑の中に、華やかな花はほとんど姿を消し、アジサイが立ち枯れのまま、色を失いつつある。桜が一週間ほどで一斉に開花し、そして、一斉に散っていくのとは対照的に、アジサイは剪定されない限り、花骸(はなむくろ・はながら)となって場合によっては冬を越す。桜とはまた違った根性の座った花であり、それもまた潔さでもあろう。発表はないが、すでに梅雨は明けており、ますます暑さが増していくはずだ。これからはヒマワリが夏の花の主役となり、若く健康的な象徴として花開かせるが、散りたくても散れないアジサイの花骸が心の片隅に残っていく。(EOS 5D3)

ガクアジサイがまだ色を残している

これは色が出る前に終わりとなったものか

青く錆びたようなガクが痛々しくも感じる

虫に食われたのか、哀れだ

カラーからモノクロにフェイドアウトしていくようなシーンだ

西日を浴びて蜘蛛の巣が輝いていた

ブラッドレッドのヒマワリがひと足先に咲いていた

花むくろ 散るを忘れて 文月過ぎ