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台風18号が日本列島を南から北まで蹂躙していった。こちら関東南部では台風一過の青空が朝から広がった。明後日には彼岸の入りだというのに、気温はぐんぐん上昇し、30度は超えた。となり街、座間市の「かにが沢公園」の彼岸花は無事か、見に行った。幾分か風に倒されたものもあるが、大部分は無事だった。彼岸花もまたカメラに収めるには難しい被写体だ。群生していると緑の中に赤の塊があるだけになってしまい、何か満足できない。最近は色のバリエーションが増え、白系も定番になっているが、ピンク、黄色、オレンジと華やかだ。しかし、もともとは赤しかないはずだ。
彼岸花は田んぼの畦道に茎の毒でモグラ除けとして植えられたなどの話がある。観賞用として広まるとさまざまに改良された段階で、自然本来のものとはかけ離れる。それが日本的、日本人的なものになるなら、それもよしとするしかない。日本人は大自然そのものを愛することよりも庭園や盆栽のように、人の手を加えた自然を「日本人の自然観」として好む。今ではその不自然な日本人の自然観を日本人よりも好み、理解しようとする外国人が増えているのには、やはり驚く。ひとときの秋の陽ざしの中では、本来の日本らしい季節感を感じたいものだ。(EOS
5D3) |
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