2018年01月14日

地元の喫茶店

 少しの時間でも散歩しようと午後いつものように南林間駅周辺を巡ってみる。もうほとんどの通りは歩き尽くしているが、今日初めて気がついた店があった。落ち着ける喫茶店が近くにあったらいいな、と前から思っていたのだが、駅ビルにドトールはあるが、狭くていつも混んでいる。他にも小さなコーヒーショップが駅周辺に2,3あるがとても入りにくい。今日のその店は駅の東側にあって、2階建てビルの2階にあった。これまで通り過ぎてしまい、注意を払ったことがなかったため、全くの未知であった。ビルの1階は薬局と焼き鳥屋で、焼き鳥屋はよく知っていたが、2階に目をやることが全くなかったのだ。
 ビルの中央に階段があるが、階段下にその店の看板とメニューがあった。コーヒーがあることを確認して2階にあがってみた。ドアが引き戸で少し戸惑った。とても広い空間が広がっていた。右手に厨房があり、左手は高く広い窓が道路側にあり、開放感がある。木調のクラシックな雰囲気で昔ながらの喫茶店であった。4人掛けと2人掛けのテーブルの他に大テーブルもあった。中高年男性の先客がひとり窓側の前方にいた。ここは禁煙でもなく、分煙でもない。窓側の店全体が見渡せる隅の席に座った。バンダナを巻き、髭を生やした主人と思しき70歳前後の男性が注文を取りに来た。「おタバコは吸われますか?」と手に灰皿を持っていた。私は8年前にタバコはやめた。「いえ」と言うと、主人は水とメニューとおしぼりを置いて厨房の方に去っていく。
 厨房には奥さんらしい女性が働いている。どういう役割分担なのかはよくわからない。階下ですでにメニューを見て決めてあったが、改めて置かれたメニューを見て、ブレンドコーヒーとシフォンケーキのセットを注文した。やがて主人が注文したものを持ってきた。私がじっとケーキの方に目をやっていると、「ひとつはレモンでもうひとつは抹茶になっています」と説明してくれた。生クリームのホイップも添えてあり、私にはかなりのボリュームであった。ほどよい濃さのコーヒーとケーキを堪能したのだった。
 ほんのちょっと下見のつもりで入ったので、文庫本を数ページ読んで、引き返すことにした。この店なら長居ができそうだ。そう確信して階段を下りて行った。店の名を「こんこんぶる」という。後で調べたらフランス語でキュウリという意味らしい。なぜそういう名前にしたのか、ナポリタンやオムライスの味はどうか、など興味が湧いてくる店であり、次は長居しに来てみたい、と思った。(PowerShot G7X2)

シフォンケーキとブレンドコーヒー
とにかくオーソドックスでシンプルだ

古めかしい椅子や内装がいい

喫茶店 時間の止まる 異空間