2018年09月06日

少しの秋

 ようやく少しばかり秋っぽくなり始めた。久しぶりにいつもの公園、大和市泉の森を訪れた。一眼レフも持たなければ、コンデジでもなく、スマホしか持ってきていないという体たらくの撮影だ。大和市は、幸いにも台風も地震も大きな災害に見舞われたことはない。私が子どものころには、近くの横浜市堺を流れる境川が蛇行していたので、台風のときは氾濫し、周辺の水田が水浸しになることはあったが、河川改修と宅地化が進み、現在では大災害に至ることはほぼない。もちろん、ハザード・マップには浸水被害が想定される地域は残っている。今夏の日本列島は、南から北まで、猛暑、豪雨、台風、地震と「災害列島」にふさわしい惨状になってしまった。人類活動による温暖化と地球の活動変化に伴う極端な自然災害が世界的に発生し、人類の知恵と勇気が試されているようだ。
 それにしても、今朝発生した北海道で震度7を記録した大地震によって、一カ所のメインの火力発電所が停止しただけで、北海道全体が停電してしまうという、「ブラックアウト」現象が納得できない。電力の需要と供給のバランスが崩れ、電気の周波数が低下して安定的な電力を供給できないから、他の発電所も停止してしまう、というが、これは想定できるものだろう。普通に考えれば、リンクしている各発電所と各家庭や会社などをコンピュータシステムが把握し、需給バランスに見合った発電所と受け入れ地域を調整して、可能な限り、停電世帯を減らせるはずだろう。
 もし、そんな電力供給調整システムがまるで構築できていないとしたら、危険きわまりない。穿った見方をするなら、これも東日本大震災の「計画停電」のように、電力会社の「原発推進」誘導計画ではないか、と思ったりする。「原発があれば、ブラックアウトは絶対に起きませんよ」という・・・。停止している泊原発3機では最大207万キロワットを供給でき、今回停止した苫東厚真火力発電所(北海道厚真町)は165万キロワットだから、余裕である。そんな妄想をしてしまうくらい、今回の脆弱な電力供給システムに驚愕した。尤も停止している原発も外部電力が遮断されれば、非常用ディーゼル発電機で供給するが長くは持たず、使用済み核燃料プールの冷却が破綻する。幸い、泊原発の外部電力は復旧したというが、詳しいことは不明だ。しかし、こうした事態が、首都圏で発生したら、と思うと生きた心地がしない。「平成最後」が「日本最期」にならぬことを願うしかないのか。(FREETEL RAIJIN)

古民家園にはスズキが咲き、のんびりとしている

子どものころよく見た蚕の糸車だ

案山子がは暢気そうでいい

秋もだんだん深まっていくのだろう

ひと揺れで すべて失う はかなき世