2020年08月27日

冷凍もみじ

 毎年、夏になると「これをやらなきゃ」と思っていたことがある。定かな記憶はないが、自分の「でじかめ・ダイアリー」で遡ってみると、どうやら2012年ごろのようだ。地元市内の公園で紅葉を撮影していたのだが、落葉したモミジを何枚か、持って帰った。それをキッチンペーパーに挟み、水とともに冷凍保存袋に入れ、冷凍庫の奥の隅にしまっておいたのだ。
 いずれ、夏になったら、季節はずれの紅葉をご披露したいと、狙っていたのだ。しかし、そのことはほとんど日常生活の記憶から消え失せ、2,3年前から妻が「あの袋に入ったの、どうにかならない?」と言われ続け、やっと重い腰を上げたという次第だ。実に8年近くの歳月が経過したことになる。
 常温の水道水で徐々に解かし、葉を痛めないように、慎重にキッチンペーパーをはがしていく。色彩はほぼ元のままではないだろうか。やはり、細胞が壊れているだろうから、滲んだ感じがするが、上等なコンディションだろう。ときどき、霧吹きで水分を補給しながら撮影したのだった。撮影後は、そのまま捨てるのも忍びないので、白い紙に挟み、厚めの本で押し葉にして再び保存することにした。次に押し葉にしたことを思い出すのがいつになるか、はたまた思い出すことができるのかさえ、わからないのだが・・・。(SONY a7R3)

オレンジ、黄色系の色がまだちゃんと残っている
葉も破損していない

こんな感じで冷凍庫に保存してあった

水を取り替えながら、徐々に解かしていく

赤系統の葉も滲みはあるものの色が残っている

全部で大小28枚あった

8年の歳月の間にいろいろあったことも思い出したりする

もっと良い撮影方法があればよかったが、シンプルに撮った

空は急に雨雲になったり、晴れたりと夏の最後に天気は不安定だ

時隔て 眠り醒めたり 夏もみじ