2020年12月23日

中央林間ぶらり

 となり駅の中央林間、ときどき散歩でも行っているが、他の用事で訪れたので、付近の商業施設を少しスナップしてみた。年も押し詰まってきた所為か、食料品売り場はかなりの人出となっており、コロナが蔓延している現在、かなり緊張した。しかし、人々は何食わぬ顔して普通に買い物をし、人混みの中を歩いて行く。慣れというものは恐ろしいものだと、つくづく感じる。
 3月のころの学校休業や公共施設の封鎖のときとは大違いで、駅に隣接する行政と商業の複合施設では、図書館の椅子は少なくなったが、今は学生たちはいっぱいで、併設のコーヒーショップではマスクもせず、中高年女性たちの会話が弾んでいる。ふだんと何も変わらない。これでは感染拡大を阻止することは不可能だと感じた。東京や横浜はこの比ではないのだろう。
 医療界の代表者たちが医療崩壊を目の前にして、「医療緊急事態宣言」を唱え訴えたが、政治の世界の動きは遅々としている。今年の2月、3月にも改正を終えておくべきだった法的な移動制限や罰則規定を今頃になって検討しており、しかも、年明けの通常国会で諮るのだそうで実施は来年3月以降になる。この国には危機管理の専門家も真の意味で国民の命と生活を守ろうとする政治家も官僚もいないことがはっきりした。「ガースーです」とか言って、忘年会をはしごしている場合ではないだろう。
 国民に迎合するような政策は必要ないが、どう考えても今は経済を回すより、感染拡大を防止することが何よりも優先するというのは、火を見るより明らかだ。この時期にみのもんたと会って、何か日本国民にプラスとなるものが日本国内閣総理大臣にあるのだろうか。この乖離感、空気感が絶望的である。医療現場の悲鳴をよそに、飲食店で飛沫感染が拡大することを推奨するような政策はどう考えてもダメだろう。「マスク会食」などあり得ない。効果があるというなら、1時間でもいいから模範的なマスク会食を総理大臣自ら実況中継してもらいたいものだ。
 首相のすべての決断は、支持率で左右され、自分たちの行動が一般国民の感覚と乖離していたことにようやく気づくという情けなさ。そして、菅首相の情報発信能力の欠如は政治家として致命的な欠点である。まだ、日本国民は小池都知事の言葉に耳を傾けている。バカげた話だ。テレビ局も医療の逼迫を伝えながら、一方で新しい飲食店や賑わっている場所の情報を垂れ流しており、若者たちの行動を加速させることに加担している。何とも矛盾だらけでこの国はおかしい、としか言いようがない。とにかくじっと我満するばかりだ。それしか、今の私たちにできることはない。(PowerShot G7X2)

中央林間駅のエトモという複数店舗のある東側入口

ネコをキャラクターにした装飾で覆われている

複合施設とエトモを繋ぐ連絡橋から

ふと一羽のスズメが足元に舞い降りて、エサを探している

年の瀬も じっとあわてず やり過ごし