2020年12月29日

コロナの1年

 いよいよ今年も終わりが目前となった。兎にも角にも今年は新型コロナウイルスで始まり、新型コロナウイルスで終わる1年となった。そして、まだ来年に続く、という長い道のりがある。その終わりは見えず、果てしない。西暦2020年という年が未来においてどういう位置付けで語られるのか、もう少し長生きして確認してみたくもなった。
 GoToキャンペーンの全国一斉停止で行き場を失った首都圏の人々は地元や近隣の観光地に繰り出し溢れかえっている。「静かな年末年始を」との呼びかけもこれでは無になってしまう。一部の医師は「実感としては若者には普通の風邪と同じだ」と言って賛同する声もある。そして逼迫する医療現場からは新型コロナウイルス感染症を指定感染症(二類感染症相当)からゆるめてほしいとの声もある。
 しかし、世界では累計感染者数は8100万人を超え、死者も180万人近くとなった。まだまだ増加傾向が続き、海外で接種され始めたワクチンがどの程度効果を発揮するかも不透明な状況だ。未だ完全に正体をつかめていないコロナとの戦いは今後も試行錯誤を繰り返し、勝利の兆しまだまだ見えない。
 もはや日本政府は機能不全となっており、新型コロナウイルス対策においては、国民の命も生活も守ってもらうことはかなわないようだ。政治家は言葉を失い、国民の心に届くメッセージは未だに聞いていない。少なくともこれまでのデータをわかりやすく公開し、国民に開示していく必要がある。「エビデンス」という言葉が飛び交っていたが、そんな難しい話ではなく、これまで捉えてきた感染する状況を説明し、医学的科学的に感染しないためのノウハウをもっと多くの国民にさまざまな方法で行動を変えさせる言葉と情熱で伝えなければならない。
 日本にワクチンはまだ来ないし、その効果もわからないうえ、治療方法も確立していない未知のウイルスのままだということを忘れてはならない。このままでは、日本が滅んでしまう。その始まりが西暦2020年だったと後の歴史に刻まれないことを祈るばかりだ。(RAIJIN)

相変わらずのご近所散歩のみだ
ニホンスイセンが咲き出していた

コロナ禍も 生き抜いてみる 年の暮れ