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たったひと晩経っただけだが、年が改まるというのは何となく清々しくもある。もちろん、コロナの状況が最悪であることには変わりがない。昨日大晦日の東京の新規感染者数は一気に1337人へと、これまでの最多949人を大幅に上回った。神奈川県でも588人と最多であった。感染していないことを証明するために、PCR検査を多数受けていることもあるが、それだけ無症状の感染者が増加し、重症や中等症の患者を増加させてしまっているという証拠だ。
新年の皇居一般参賀が中止となった今年は、天皇ご夫妻による新年のビデオメッセージが公表された。本来ならば災害が発生すれば各地を訪問し、直接国民と接し言葉を掛けたいことであろうが、今回はそれができず、忸怩たる思いもあったはずだ。象徴天皇としての大きな役割は、政治家にはできない国民へのいたわりややすらぎを与えることだろう。新型コロナウイルスは、そんな天皇の役目を奪い取ってしまった。
さまざまな議論や問題もはらむ天皇制だが、病んでいる国民の心を少しでも癒してくれる大きな存在であることには違いない。「今、この難局にあって、人々が将来への確固たる希望を胸に、安心して暮らせる日が必ずや遠くない将来に来ることを信じ、皆が互いに思いやりを持って助け合い、支え合いながら、進んで行くことを心から願っています。」という天皇だけが発せられる言葉を素直に受け止めたい。そして、これからの1年が本当に希望へと続くことを信じてみたい。(SONY a7R3) |
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