2021年08月25日

子育て奮闘記

 8月も終わり近くになり、夏の暑さがぶり返している。自宅周辺でヒヨドリが子育てをしており、その様子が今日は朝から見られた。
 ヒヨドリのひな鳥は、3羽はいると思われる。まだ、飛び方も覚束ない。もちろん、自分で餌を捕ることもままならず、親鳥に頼っている。安全な場所がお向かいの屋根の庇下の隅だったのだろう。そこに1羽のひな鳥を誘導した親鳥は周囲を警戒しながら、「ここでじっとしていなさい」と言わんばかりで、ひな鳥は微動だにしない。カラスが最も危険なはずだ。幸い暑さのせいか、カラスは周辺に飛んでいない。
 親鳥は何度も繰り返し、ひな鳥へ昆虫と思われる餌を運んでいた。他の2羽はこの1羽より飛ぶことが上手なようで、近くの植木の中に隠れたり、移動していたりする。日差しが強くなり、日影だった場所がだんだん狭くなり、ひな鳥が屋根の渕に追い詰められていく。直射日光を長時間浴びれば、体力のないひな鳥は命の危険に晒される。午後1時前、何度か餌を食べ、体力が回復したであろうひな鳥は親鳥の嗾けでようやく近くの木の中に飛び移っていった。
 誰に教わった訳でもない野鳥の親がこうして健気にも子育てに奮闘する姿を見て、車に子どもを置いたまま熱中症で死なせてしまう人間の親がいることを改めてやるせないと感じた。(SONY a7R3)

 新型コロナウイルス対策、結局は何も進んでいない。新たに北海道、愛知県など8道県(計21都道府県)を緊急事態宣言に加えたのみである。宣言がこれまで何か効果を上げたことはなく、為替相場の日本円急騰時の口先介入みたいなものだ。
 パラリンピックも始めてしまったし、小中学生の大会観戦も減ったとはいえ、2万人が参加する。夏休み明けの授業再開のコロナ対策もできていないというのに、短い夏休みの延長だけで、あとは現場任せという無責任さだ。教師のワクチン接種さえできていない現状で授業再開はありえない。10歳未満の感染者も増加しているのに、12歳からの接種が実施されているのはごく一部の地域だけだ。ワクチン接種後の感染例もあるが、ワクチン接種は必須であり、この状況では供給と接種が間に合わない。少なくとも、9月から安定的にワクチン接種が行われることが現実となるまでは、大学まで含めて休校にすべきだろう。そして、休業できる企業も増やしていくべきだ。経済がある程度マヒしてでも、感染拡大を抑えるしかない。
 あとは、治療薬がどうなるかだ。既存の薬品の組み合わせで有効なものをスーパーコンピューター「富岳」が見出すはずだったが、まだ、計算しているというのか、まったくスーパーではないようだ。莫大な新型コロナウイルス対策関連の政府事業費が成果が少ない中で一部人材派遣会社などに中間搾取され、末端の看護師やオペレーターなど労働者にはほとんどゆきわたらないようだ。何もかもが判断が遅く、事態の悪化が目に見えるまで動かない、あるいは見えても動かない現状のやり方では、浪費するばかりで、コロナの終息は永遠にやってこないだろう。
 この状況を「絶望的」という表現しか思い当たらない。この全世界で崇められているすべての宗教の神という存在は、信者である人間を見放してしまったのだろうか。まさに、神も仏もない真っ暗な闇に突入してしまったようだ。やはり解決できるのは人間しかいない。菅さんは続投やる気満々だが、世の中はしらけ切っている。トップなど今さら誰でもいい。とにかく、やるべきことをさっさとやってほしい、これだけだ。

   ひな鳥を安全な場所に置き、親鳥は周囲に警戒の目を緩めない

ひな鳥は暑い日差しが間近に迫る中、口を開け待っている

親鳥は何度も餌の昆虫を運んでくる
コガネムシのようだ

早くちょうだい、とバタバタする

「ほら、お食べ」と大きなひな鳥の口に押し込む

「ああ、おいしかった」
「朝からお母さんはクタクタよ」

親子鳥 人にも増して 情深し
夏休み 宿題残す この政府