2021年11月23日

紅葉進む

 今日は火曜日だが「勤労感謝の日」で休日だ。ほぼ無為徒食の毎日となって久しい身としては、心苦しい休日だ。「起きて働く果報者」と日めくりカレンダーにあった。健康で働ける者は何よりも幸せだ、ということ。そうかもしれないし、そうとも言い切れないかもしれない。喰えないから健康を害してでも働かざるを得ない、のが現実だ。
 65歳定年が定着しつつあり、年金も65歳にならなければ受給できないし、さらに70歳、75歳と延長される見込みだ。働き続けて、年金がもらえるころにはあの世に限りなく近い。何のための人生だったのか、と溜め息を吐きたくなる。金融庁が2019年に公表した「老後資金2000万円問題」も拍車を掛けている。結局、政府は老後の社会保障を諦めたので自助努力でどうにかしてくれ、ということだ。
 消費税が同じく2年前の10月から10%に引き上げられたが、一般財源のため、社会保障に充てられるとは限らない。当初、消費税は社会保障などに限定された福祉目的税という特定財源になるはずだったが、軍事費にも使える一般財源に変えられてしまった。高齢化が進むことは確定しており、そのためにこの税で財源を確実に確保し、老後の医療や介護を保障するのが第一義であったはずだ。国民は貯金などなくていいから、病気も介護も心配しないで安心して買い物や旅行にお金を使ってください、という理念であったはずだ。ところがまったく裏切られた。
 介護保険を利用するにも関連する相当な個人負担が必要であり、それなりの預貯金がなければ家族が介護するしかない。老老介護、ヤングケアラーなどが原因の放火一家無理心中などの悲劇があとを絶たない。現場は常に悲惨である。団塊の世代が75歳以上となる2025年問題で医療保険も介護保険もその制度は壊滅するのが目に見えている。年金は支給はされても実質減額されるはずだ。
 コロナ禍によって、日本の経済はさらに停滞しつづけている。他国ではインフレによって別の困難はあるが、さらに経済を上昇させる勢いは残っているが、日本にはない。デフレから不況下物価高、円安、賃金減少、非正規雇用の常態化、技術立国日本の衰退、リーダーや有能な官僚の不在などなどが日本の未来を暗くしている。岸田首相の言う「成長と分配」は何も具体的なイメージが見えてこない。
 しかし、中国のような個人の自由が奪われた無感覚なディストピアの世界に陥ることも許されない。困難な21世紀の前半に地球社会はどのような決着を見るのか、長生きして結末を見てみたい気もする。幸福なシナリオは望めそうにないが・・・。

 私の足でも行ける近所のいつもの公園へ買い物帰りに行った。ここのカエデは紅葉が遅いので、他のものを探す。モミジバフウが落葉しているのに気がつき、近くを見上げると、まだ枝に葉が残っている。イチョウもだんだん黄色味を増し、葉が落ちるようになってきた。一週間後にはすっかり紅葉・黄葉真っ盛りになりそうだ。カレンダーがなくとも季節はわかるものだ。(PowerShot G7X2)

モミジバフウはかなり大きくて、葉が目立つ

老朽化か、ヒノキの切り株が増え、林は木々が少なくなっていく

細々とした枯れ葉に混じり、モミジバフウが目立つ


枝にはまだ赤々とした葉が残っている

季節外れのツツジがポツンと咲いていた


木のシルエットが何となく気に行った

ドウダンツツジにイチョウの葉が絡まっていた

イチョウの古木がだんだん色づいてきた

通り沿いにある大きなイチョウの木はよく目立つ
(縦長画像はクリックしてもあまり大きくはなりません)
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(他の画像も同様に長辺2880ピクセルの画像が見られます)

道路沿いのサザンカの花が無数散っていた


とあるお宅の庭木のカエデが見事に紅葉していた

晩秋の 道々歩き ときを知る