2022年03月14日

そこにある戦争

 急に気温が上昇してきて、暑い日となった。上着がまったく必要ないほどの暖かさ、いや、暑さだ。ただ、また寒くなることがありそうだ。歳を重ねるに従い、寒暖差が身に堪えるようになった。すっかり「じいさん」である。徐々に気温が変化し、体がだんだんに受け入れられるのが望ましい。ああ、やっぱり「じいさん」だ。こんなじいさんも「若者」の部類だったこともある。
 戦後77年近くが経過した。戦後生まれでも後期高齢者になる時代となったのだ。「戦争を知らない子供たち」として、生まれ育った戦後初期世代としては、戦争の名残と高度成長時代とその終焉、停滞期という日本の成長と衰退を目の当たりにしてきた。そして、今、さらなる最悪の舞台に上らねばならなくなりそうだ。
 2月24日から始まったロシアのウクライナ侵攻による戦争は、悪化の一途をたどっている。遠い国の戦争ではない。ロシア軍は占領した北方領土で3日前にもミサイル演習を行い、軍艦が津軽海峡を通過したというのだ。ロシアはこうした恐喝を平然と行う国なのだ。
 米軍と自衛隊が駐屯する厚木基地のある私が住む街では、何らかのかたちで戦争の「臭い」を感じることができる。岩国基地に空母艦載機の訓練拠点が移転しているが、非常時には艦載機の戦闘機が厚木基地にやってくる。オスプレイも修理と称して頻繁に飛んでいる。自衛隊の哨戒機は毎日飛んでおり、何かに備えているのは確かだ。2001年9月11日以後もそうだった。土日にかかわらず、戦闘機やヘリコプターが飛び交い、私の住む街の空は騒然としていた。ウクライナで起きている戦争は、決して遠い国の映像の中だけの出来事ではない。いつ現実の日本の街で起きても不思議ではない危機が今目の前に迫っている、と感じている。何としてでも第3次世界大戦に向かってほしくない、と願うのみだ。ウクライナは、私たちにとっても「今、そこにある戦争」だと認識せねばならない。(SONY a7R3)


オスプレイが頻繁に飛んでいる
偶然、ハトの群れが近くを飛んでいた
戦争と平和、だろうか


低音の独特のプロペラ音を立てて、住宅街を飛ぶ


空母艦載の戦闘機も久しぶりに来た


小型のプロペラ機も飛んでいる


月が東の空から上がってきた

春すすみ 戦火の臭い ここもまた