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遅い動きの台風11号が沖縄の北部にいる。その影響を受けたり、受けなかったりと天気の行方はよくわからない。こちら神奈川県では今日はよく晴れた。まだ、夏の暑さと湿気を含んだ空気はからだにまとわりつき、不快なままだ。日本人ほど天気の心配をする民族はいないのではないか、と思う。人と対面で会っても、手紙で書き出しの挨拶でも(今は手紙も書かないが)、時候のことを取り入れることが日常だ。
日本では縄文時代から狩猟、採集以外にも木の実やイモ、イネを育てる農耕に近い生活が一般的になってきたと現在では考えられている。作物を育てるということは、天候に左右されやすいから、季節の移り変わり、日々の天気の変化に敏感にならざるを得ない。良くも悪くも日本人は日常の中に天気を取り入れてきたのだろう。美しい自然と季節の恵みがある一方で、自然災害に悩まされるのが日本列島の運命のようだ。克服はできないが、うまく共存して暮らしていくしかないのだ。自然のなせるわざにより、抗うよりも妥協し、受け入れる精神が長い年月の中で日本人に染みついてきたのかもしれない。
八百万の神は今も日本人の心の中に生きているのだろう。今日の空が荒れ狂うことなく、台風の被害が最小限であることを祈るばかりだ。(SONY a7R3,PowerShot G7X2) |
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