2022年09月22日

秋らしく彼岸花

 明日は秋分の日だ。ようやく陽気も秋らしくなってきた。朝方の寒さで目が覚めてしまう。気がつけば散歩道の途中の家や道端に彼岸花が咲いている。彼岸花もあちこちに名所はあるが、まだまだ行かない。足の痛みもあり、近所でお茶を濁す毎日だ。妻の実家の片隅にも咲き出したので、マクロレンズをつけて撮ってみた。マクロでアップすればどこで撮っても同じことだ。ささやかだが、こんな感じで満足するしかない。(SONY a7R3,SH-M15)
 
 19日に行われたイギリスのエリザベス女王の国葬をちらっと生放送で見た。ひと言で表すなら、「格調高い厳粛な雰囲気」であった。大寺院や古城の様子や格式ある儀式の流れなど「大英帝国」の片鱗を見たような気がする。長い行列から女王がイギリス国民から慕われていた様子がよくわかる。
 一方で、インド国民から王冠に飾られたダイヤモンドの返還を求める声が以前からあったが、再び高まっているとのこと。寄贈されたものらしいが、かつての植民地支配の中で得たものは略奪されたと言われても仕方がない。後発の日本も含め、欧米列強が世界中を植民地支配し、ある程度の都市化や教育、文化などの基盤整備はしたとしても、収奪、略奪の構図には違いはない。そのシコリがまだまだ根強く残っていることを忘れてはならない。そんなイギリスもこの女王の死によって、形式だけ残っていたイギリス連邦の56ヶ国も今後どうなるかわからない。イギリス国民がその死を悲しむのはわかるが、そうではない世界の多くの人々がいることもイギリス国民は改めて肝に銘じるべきだ。
 イギリスと比較しても意味ないが、来週行われる安倍元首相の「国葬」が何とも陳腐に感じられることか。何の根拠法もない。国民も大半が反対している。岸田首相は「丁寧な説明を尽くす」という言葉を繰り返すだけで、丁寧な説明はない。安倍さんが亡くなってすぐに行われた通常の葬儀に参列したり、見送ったりと哀悼の意を表した多くの全国の一般国民もいたはずだ。もうそれで安倍さんは充分に手厚く葬られたからいいではないか。
 日本ではコロナ禍もあり、家族葬がすっかり定着し、簡素な葬儀が普通になってきた。とてもいいことだと思う。「葬式無用、戒名不用」と戦後日本の独立を目指し、前回国葬された吉田茂とともにGHQと戦った白洲次郎の遺言だ。安倍さんの戒名は1000万円はするだろうと言われている。それなりの成果もあったかもしれないが、負の遺産の多い安倍さんは「国葬」まで望んでいたのであろうか。周囲の人間の思惑でその死が利用されていると思うと、多少は気の毒だと感じる今日このごろである。 


彼岸花が咲くと秋を感じる


蕾がちょっと可愛らしく感じる


風情のないブロック塀の近くに咲いている


午前中の散歩で見かけた近所の彼岸花
ここもブロック塀脇に咲いていた

秋彼岸 咲いて時知る 彼岸花
国葬の 是非問うもなく 税使い
エリザベス 慕われつつも 闇も知れ