2023年11月27日

朔風払葉

 日本には季節を表現する言葉が豊富にあるものだ。春夏秋冬から二十四節気、そして七十ニ候とある。他にも雑節があったりする。今日から5日間ほどは、七十ニ候の「朔風払葉」となる。「きたかぜこのはをはらう」と読み下す。二十四節気の「小雪」を三つに分けた真ん中の七十二候となる。寒い北風の木枯らしが吹き、木々の葉を吹き払ってしまうころ、のはずだ。数日前から冬掛けの布団に換え、外出時には軽めのダウンジャケットを羽織るようになった。しかし、暖かい日もあり、散歩すると思いのほか汗をかいて帰宅してから着替えたりする。
 「地球沸騰化」の時代となり、全世界の温暖化対策は待ったなしの状況に追い込まれている。私を含め多くの人々は何とかしなければいけない、と心のどこかに思いはあるものの具体的な行動はあまりしていないのではないか。自分の小さな行動など何も影響がないのではないか、と勝手に思ってしまう。その何もしないことが集積されて温暖化は今に至っているのだろう。新型コロナウイルスで行動制限されてきた3年余りの憂さを晴らすべく、この秋の観光は最高潮に達しているようだ。多くのエネルギーや食物、モノが過剰に消費され、温暖化に拍車をかけている。本気で政府が取り組むのであれば、計画停電など3.11のときのような強制力のある対策をとる必要もあるだろう。経済が停滞しないための効率的で生産性の高い労働・組織形態を日本も実現すべきであろう。調べてはいないが、労働生産性の低い日本はおそらく単位エネルギー当たりの人口1人分GDPも低いはずだ。やるべきことは増税でも減税でもない。地球を救うことを我々に自覚させる具体的な政策だ。
 空にはやや雲があるものの空気が澄んで、朔風払葉の満月の夜空は明るい。寒さの中で凛とした輝きを放つ満月は美しいものだ。極力エアコンの暖房使用を控え、着込んでこの冬を乗り切ってみたいが・・・(SONY a7RM)


寒さが増してきた冬の満月はさらに美しい

満月や 地球沸騰 冷ましてや