2024年03月26日

フィルムの時代

 雨が降り、寒い日が多い3月の下旬である。河津桜は何とか撮ったが、その後の春の花や風景の撮影が続かず、カメラも腐りかけている。ということで今日の雨降りの一日は、処分しようと思っている古いカメラを撮影してみた。まだ腐ってはいなかったが、もう使うことのない思い出だけのシロモノである。当然、フィルムの時代のカメラだ。
 高校1年生のとき夏休みの工場アルバイトで稼いだお金で初めて買ったニコンのニコマートFTNが始まりだった。これで高校、大学時代の写真活動をすべてまかなった。上位機種を買う余裕などない。やっと大学時代のバイトで標準レンズ以外に24mmの広角レンズを買うのが精いっぱいだった。卒業するころサークルの友人から中古のニコンFを安く買ったが、ほとんど使うことなく、持っていただけであった。
 写真の趣味には金がかかるものだった。フィルム代はもちろんのこと、自分で現像して焼き付けもするとなると、現像タンク、薬品、印画紙、引き伸ばし機などカメラ以外にさまざまな機材が必要だった。親にも多少は援助してもらった。
 社会人になって、やっと自分の給料で新しいカメラを買うことができたときはうれしかった。ニコンF2フォトミックAというタイプを買った。これでインド旅行の撮影をしたのだった。そして、仕事中心になり、しばらくは写真から離れることになる。高校、大学時代に使ったカメラは思い入れがあるので、せめて撮影して残しておきたいと思った次第である。(SONY a7R3)

 少しだけ、ドジャーズ大谷翔平について触れておこう。通訳の違法賭博に大谷がどの程度関与していたかが問われている。本日の記者会見で大谷は関与を全面否定して、通訳は周囲の者にウソをつき、通訳本人にすべて責任があると述べた。
 この会見で日本人なら誰もが違和感を覚えたことだろう。あんなに長い間信頼し合っていた選手と通訳の関係以上の友人同士がばっさり相手を切り捨てる言い方はないだろう、と。アメリカの契約社会とか自己責任とか、力関係で成り立つ暗黒な世界は、日本流の微笑ましい友情物語は通用せず、容赦なく、弱い者が捨てられる。
 球団やMLBは大谷で野球界を再度盛り上げようとして多額の投資を行い、ここですべてを無に帰するようなことはしないはずだ。大谷は結婚したばかりのうえ、これからケガからの復帰でまだまだ活躍する必要もある。捜査当局も犯罪の元締めを捕えればいいのであって、大谷を共犯者にする必要もないのだろう。みんな承知のうえで事件は決着するような気がする。大谷で騒ぐ日本マスコミも少しトーンダウンするのを期待したい。他に報道すべきことはあるはずなのだから。


ニコンが3台


ニコマートFTN
これで何でも撮ったのだった
53年が経っている


ニコンF2フォトミックA
24mm広角レンズでインドや日本の地方を撮った


ニコンF
結局あまり使わなかった憧れの「F」だった

アナログの 時を駆け抜け 棚の奥
フイルムの 巻き上げ軽き 我がカメラ
ホームラン だけ見ていたい 大リーグ