2025年01月27日

月と朝焼け

 まだ朝が明けるのは遅い。すっかり外が明るくならないと目が覚めない。しかし、今朝は少しだけ早く目が覚めた。ふと空に目をやると、ほっそりとした月が浮かんでいた。2日後には新月となる月齢27.2日目の「極細」の三日月である。思わずカメラを持ち出した次第である。
 すると10分後には東の空が赤く焼け始めてきた。月は雲の中に隠れたか、昇ってくる朝日で見えなくなったのか、姿を消した。月と太陽をほぼ同じ方角に見ることができ、ちょっぴり得をした気がした。(SONY a7RM3)

 世の中は二度目のアメリカ大統領に就任したトランプにさっそく振り回され始めている。自由と寛容さを失った独裁国家的なアメリカに世界は失望し、また、恐れおののいている。自国第一主義であるのはどの国も同じだが、それでも何とか平和で地球環境や人権に配慮した世界を実現すべく話し合いを続けてきた。その各国の努力をトランプは一蹴してしまった。雪崩のようにこうした風潮が前回の就任時よりも色濃くなっていきそうだ。暗澹たる思いでこの世界を見ていくことになりそうだ。
 日本ではフジテレビが長い時間かけて二度目の記者会見を開いている。被害者の女性に何が起きたのか、結局、よくわからないままである。そして、フジテレビの組織体質の問題点も質問する記者も同じ穴のムジナ同士で何が問題なのかだんだんぼやけて同じ話を繰り返しているだけだ。
 オールドメディアと揶揄されるテレビや新聞、週刊誌などこれまで花形のメディアは衰退の一途となっている。かといって、SNSなどネットの世界はトランプ大統領の再登場でますますフェイクだらけとなり、事実も真実も闇の中に埋もれてしまいそうだ。
 世界を自国の利害だけではなく、理想の世界の実現を目指して導くリーダーが不在になってしまい、長く暗い時代が始まってしまったようだ。何とか大人たちは明るい未来を子どもたちに届けていきたいものだ。

夜明け間近の東の空
ほっそりした月は鋭利で緊張感もあるが、まことに端麗で美しい姿だ

朝焼けが次第に濃くなり、それがまた朝日で消されていく

細き月 真冬の空に 突き刺さり
まだ寒き 雲に映りし 赤き影
真実は 闇から闇へ 葬られ
強者のみ はびこる世界 成り果てて