|
古希の祝いにと、先日姪が日本酒を持ってきてくれた。子どものいない私ら夫婦には何かと気を使って声を掛けてくれるありがたい存在だ。手のかかるふたりの子どもを育て、上の子は就職も決まり、下の子も何とか高校生活を送っているお母さんだ。これまでもこれからも試練ばかりかもしれないが、がんばってもらいたい。
持病で通院する病院での定期的な受診で異常なしの結果を得て、姪にもらった酒を今宵いただくことにした。2ヶ月ごとの通院で血液検査をし、さまざまな検査値が正常範囲内であれば、また、同じ薬を処方されるという日常だ。こうした医療制度が日本の財政を圧迫している要因のひとつかもしれないが、日本の社会保障制度は国民皆保険はじめ優れたシステムであり、世界の模範となるべきだろう。
齢七十ともなり、自身の体もボロボロになりつつあるが、一年ぶりに会った高校時代からの友人たちもボロボロであった。ひとりは手術直後で欠席である。酒を酌み交わせている場合ではないが、「病気自慢」に話の花が咲く。どこが痛いの、血液検査のなんの数値が高いの、と話は尽きない。立派な高齢者になったものである。
しかしながら、人それぞれいろいろなものを背負いながらも何とか生きている。こうして話ができる友人がいる。それが一番だと思った。自分が老いていくということはどういうことなのか、このホームページで写真を撮りながら、そのときどきを記していきたいと思うこのごろである。
誕生日から2日遅れて、姪からの日本酒をじっくり味わっている今宵だ。 |
|