日没直後、荒池から興福寺五重塔を眺める。五重塔のシルエットがあるだけで、ただの夕景が引き締まった一幅の掛け軸のように豹変する。五重塔などの存在は、いにしえの人々にとっても心のよりどころとなるランドマークであったのだろう。
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