| ●Ｋ氏は米作よりも前から野菜作りはやってきている。自然農法とのことで、自宅の裏から見える山の段々が畑になっているが、遠目には雑草が生えているようにしか見えない。下肥が肥料としていいそうで、自宅のぽったんトイレから調達している。 私たちに何か手土産にでもと、野菜を採ってくれることになり、いっしょに「現場」まで行くこととなった。急な斜面や小川に掛けられた細い丸木橋を、自慢のスパイク付地下足袋を履くＫ氏と身軽な子どもたちは、飛ぶように渡り、駆け下りていく。私たちは、へっぴり腰で恐る恐る斜面の畑を上から下へと降りて、ついていく。キュウリとナスを何本かずつ、いただいた。今降りてきた上を振り返れば、Ｋ氏の家が見える。この一軒以外には山の緑しか見えない。 ここからの風景は最高だそうだ。秋の紅葉に、冬の雪景色、春の新緑と・・・。 自然の中で自分たちが生かされていることを実感できる場なのだろう。 |
